聞く力
入所者さんの声を受け止め、一人ひとりの思いを最後まで丁寧に聞く。まずは話を遮らず、相手を知ろうとする姿勢を大切にしています。
PERSON 01|富山市
介護福祉士
向井 愛摘さん
医療法人財団 五省会
介護老人保健施設 みどり苑
Q. 介護や福祉の仕事に興味を持ったきっかけは?
介護の仕事をする人たちの、やさしさや笑顔に触れたことです。
父が介護職員として働いていた経験があり、今も福祉に関わる仕事をしているため、子どもの頃から福祉や介護を身近に感じていました。中学生の頃、祖父が入院し、認知症の症状も現れました。退院後はホームヘルパーから移動や食事などの支援を受けることになりました。
ホームヘルパーが祖父にやさしく接するだけでなく、家族にも心を配る姿を見て、「私も人を支える仕事がしたい」と思うようになりました。高校1年生の夏には、富山県社会福祉協議会の介護体験に参加。デイサービスで利用者と交流し、入浴後の髪を乾かすお手伝いも経験しました。楽しそうに過ごす利用者と、笑顔で働く職員の姿が心に残り、人のためになる仕事を楽しみながらできる介護職に魅力を感じました。
Q. どんな人が介護の仕事に向いていると思いますか?
大切なのは、単に「やさしい」だけではありません。
入所者さんの声を受け止め、一人ひとりの思いを最後まで丁寧に聞く。まずは話を遮らず、相手を知ろうとする姿勢を大切にしています。
相手の喜びや不安を、自分のことのように感じて気持ちに寄り添う。自然と入所者さんへ心が向く人は、その力を活かせます。
考えをきちんと伝え、困ったときには仲間へ相談する。一人で抱え込まず、「手伝ってください」と言えることも大切です。
認知症の入所者さんに寄り添いたくても、対応に迷うことがあります。そんなときは、接し方が得意な先輩に代わってもらい、その様子から声のかけ方を学んでいます。一人で頑張るのではなく、職員同士で支え合うことが、よりよい介護につながります。
Q. 大変だと感じる瞬間を、どう乗り越えていますか?
介護の仕事で大変さを実感するのは、体の大きな入所者さんをベッドから車椅子へ移すときです。自分の力だけで行おうとすると、入所者さんと自分の双方の体に大きな負担がかかります。
そこで、正しい介護動作を学び、介護を助ける道具や介護ロボットも活用しています。力だけに頼らず、道具と技術を組み合わせることで、職員の負担を抑えながら、入所者さんにも安全で安心できる介護を受けてもらえます。必要なときには仲間の力も借り、一人で無理をしないことを大切にしています。

OFF TIME
希望した日に休みを取りやすく、仕事以外の時間も大切にしています。希望日に休めたときは、友人と県外旅行へ出かけたり、好きなアイドルグループのライブへ行ったりします。
YouTubeやSNSの動画を参考にお菓子を作ったり、ケーキ屋を巡ったりすることも。リフレッシュ休暇や記念日休暇もあり、休日の楽しみが仕事の励みにつながっています。
Q. 今後の目標を教えてください。
認知症専門病棟で勤務し、月に1回、入所者さんに楽しんでもらうためのレクリエーションを行っています。イベントのアイデアを考えることが好きで、3月にはお雛様の顔はめパネル、10月には芋掘りゲームを提案しました。
こうした企画や実践を評価してもらい、新しくできたレクリエーションチームのリーダーにも選ばれました。自分で考えた企画を入所者さんと一緒に行う時間は、大きな喜びです。参加した方から「今日も楽しかったよ」と言ってもらえると、次への意欲につながります。これからも、たくさんの人が楽しめる企画を考えていきたいです。
